テラプローブ Research Memo(5):成長戦略のため、高度な技術とコスト効率により、ビジネスチャンスを追求

Fisco

発行済 2023年04月27日 15:15

更新済 2023年04月27日 15:30

*15:15JST テラプローブ Research Memo(5):成長戦略のため、高度な技術とコスト効率により、ビジネスチャンスを追求 ■今後の業績見通し

1. 2023年12月期上期の見通し
2023年12月期第1四半期の連結業績予想は、売上高で前期比5.6%増の8,000百万円、営業利益で同0.0%増の1,450百万円、経常利益で同6.8%減の1,450百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同20.9%増の700百万円を見込んでいる。
前期から続いている需要の不透明感があり、売上高をやや保守的に見ている。
また、円高進行リスクを考慮し、為替レートの前提見直しも連結換算額に織り込まれている。
具体的には、短期的な需給調整を背景としているフラッシュメモリコントローラの受託量減少が続くことが要因である。


2023年12月期上期の連結業績予想は、売上高で前期比4.4%増の16,500百万円、営業利益で同4.2%増の3,150百万円、経常利益で同7.6%減の3,100百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同10.6%増の1,250百万円を見込んでいる。
フラッシュメモリコントローラの受託量が引き続き減少するものの、売上高への影響が大きい車載向けや5G基地局向け、サーバー用CPUなどのロジック製品の受託量回復が見込まれる。
このことから、売上高は前期比で増収となる見通しだ。
営業利益についても、売上高の増加に伴い増加する公算が大きい。
また、期初に見込んでいる為替差益による業績への影響は、上期中に段階的に解消されていく見通しである。


2. 2023年12月期の事業環境と取り組み方針
(1) 2023年12月期の事業環境
「世界半導体市場統計」(WSTS)の2022年秋季半導体市場予測によると、2022年の米ドルベースのIC市場規模は前年比3.7%増である。
在宅需要の一巡やインフレ、ロックダウン、紛争の影響で、個人向けの電子機器需要が鈍化したことが要因である。
2023年前半は2022年途中からの市況悪化が続くため、半導体需要は低迷する見込みである。
一方、5G・IoT化やデータセンター能力拡張に伴う半導体の潜在需要は強く、自動車や再生エネルギー(カーボンニュートラル)の需要が下支えするため、2023年後半に市場回復が見込まれている。
なお1米ドルに対する為替レートは2022年が130.6円、2023年が138.1円を前提としている。


(2) 2023年12月期の取り組み方針
(a) 先端品取り込みと、車載比率の両立(成長機会の獲得/安定性・市況抵抗力の強化)
テラプローブ (TYO:6627)の成長と事業基盤強化のためには、車載比率の目標を設定することが肝要である。
一方、車載に偏り過ぎず、他の成長分野も取り込むことも必要である。
従って、当社は先端品と車載の双方を均衡良く拡大することで、成長機会を獲得し、リスクを分散することが必要である。
そのような戦略を反映し、台湾市場においては、先端品のビジネス機会が比較的大きいため、車載比率の目標が日本市場より低く設定されている。


(b) 中長期のビジネス機会に対応した設備投資
同社は、「TPWとのプラットフォーム共通化の継続」を行い、安定性とBCP対応を強化し、設備投資を抑制する。
さらに、2024年以降の受け皿として、TPW第3工場に加えて日本のクリーンルームの増床に投資し、日本、台湾双方での需要増大に対応する。
また、顧客の要望に対応しつつ、技術的な提案により、投資リスクとコストを抑制することができる。


(c) PTIグループを含めた日台連携サービスの提供
PTIグループとのターンキーサービス提供は、組立やテストについて、顧客ニーズに合わせて、日本と台湾でサービス提供することを含み、サプライチェーンを構築している製品について、稼働状況に応じて日本または台湾でテストすることができる。
プラットフォームの共通化も関連している。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 石灰達夫)

アプリを入手する
Investing.comで、世界の金融市場の最新動向をチェックしましょう!
今すぐダウンロード

金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。 上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある場合は英語版が優先されます。

ログアウト
本当にログアウトしますか?
いいえあり
キャンセルあり
変更を保存