ソニーGの今期、営業益3.2%減予想 PS5歴代最多の販売を計画

Reuters

発行済 2023年04月28日 15:12

更新済 2023年04月28日 18:55

[東京 28日 ロイター] - ソニーグループは28日、2024年3月期の連結営業利益(国際会計基準)は前年比3.2%減の1兆1700億円を見込んでいると発表した。「プレイステーション5(PS5)」の販売台数は同社の歴代ゲーム機の中で過去最多を目指すが、スマートフォン(スマホ)市場が低迷する中、主力の画像センサーの需要減が逆風となる。

IBESがまとめたアナリスト25人のコンセンサス予想の平均値は1兆2747億円。前年比増益を期待していた市場予測を下回った。

会見した十時裕樹社長は、前年度比3割増の2500万台で設定したPS5の販売計画について、PS4からの買い替えや新規購入で「十分達成可能」と述べた。1─3月期は630万台を売り上げ、PS史上、同期間として過去最高となった。PS5の販売伸長に伴い、3月の月間アクティブユーザー数は前年同月から230万アカウント増加した。今期は大型ソフトの「マーベルズ・スパイダーマン2」を投入。不足していた流通在庫の正常化も進み、販売増による損益改善などで増益を見込む。

一方、十時社長は画像センサーの需要を左右するスマホ市場について、「中国を中心に前回決算時の想定より若干悪化した」と説明。画像センサーの業績見通しには上半期に需要低迷が続くことを織り込んだといい、新製品の量産立ち上げによる費用増リスクも反映し、営業減益を予想する。

その中でも画像センサーの市場シェアは21年度の44%から22年度に51%まで伸長した。十時社長は「厳しい環境下でも高画質・高性能化のトレンドをけん引。市場シェアを伸ばした」と述べた。