日経平均は7日続伸、バブル後高値 米株高・円安で33年ぶり水準

Reuters

発行済 2023年05月19日 15:22

[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比234円42銭高の3万0808円35銭と、7日営業日続伸して取引を終えた。米債務上限問題への懸念が後退したことで、米株高となったことや、為替の円安が好感され、日経平均はバブル後高値を更新し、1990年8月以来、33年ぶりの高水準となった。

日経平均は273円高と堅調にスタート。その後も上げ幅を拡大し、一時、前営業日比約350円高の3万0924円57銭の高値を付けた。指数寄与度の大きい銘柄が堅調で、指数をけん引した。ただ、その後は短期的な過熱感が意識されたほか、週末を控えて高値圏でもみ合う展開が続いた。相場全体に目立った方向感がみられない中、市場では「きょうはインバウンド(訪日客)関連が弱含んでいる」(国内証券のストラテジスト)との声も聞かれた。

東海東京調査センターの中村貴司シニアストラテジストは「2021年9月14日の高値(3万0795円78銭)を終値で超えているので、何か材料があれば、過熱感がある中でも、もう一段のアップサイドリスクは生まれる」と指摘した。

足元の日本株の堅調さについて「きのうは岸田首相が海外の大手半導体企業の幹部らと面会するなど、半導体分野への積極的な姿勢をみせていることで、半導体関連銘柄が買われ、相場を押し上げている」(国内運用会社のストラテジスト)との見方も聞かれた。

TOPIXは0.18%高の2161.69ポイントで取引を終了。東証プライム市場指数は0.18%高の1112.38ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆4097億5800万円だった。東証33業種では、精密機器やサービス、機械など15業種が値上がり。銀行やパルプ・紙、陸運など18業種は値下がりした。

個別では、指数寄与度の大きいファーストリテイリングが2.1%高と堅調。東京エレクトロンは0.8%高と、連日の年初来高値となった。円安を受けてSUBARUは1.4%高と、自動車関連株の一角もしっかりで推移した。一方、前日に買われたアドバンテストは2.8%安と、急伸した反動で売りが優勢。複合機などの開発・生産の統合に関して検討を進めていると発表した東芝テックとリコーはそれぞれ10.3%高、7.6%高となった。

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プライム市場の騰落数は、値上がり銘柄812(44%)に対し、値下がりが945銘柄(51%)、変わらずが78銘柄(4%)だった。

終値 前日比 寄り付き   安値/高値  

日経平均 30808.35 +234.42 30847. 30,679.16─30,924.57

36

TOPIX 2161.69 +3.84 2167.1 2,158.80─2,171.37

6

プライム指数 1112.38 +1.96 1115.0 1,110.89─1,117.21

9

スタンダード 1075.94 +4.36 1072.8 1,071.94─1,078.46

指数 4