米国株式市場=小幅続伸、テスラが高い FOMC控え警戒感

Reuters

発行済 2023年06月10日 06:32

[9日 ロイター] - 米国株式市場は小幅続伸。電気自動車(EV)大手テスラが上昇し、相場を押し上げたものの、5月米消費者物価指数(CPI)の発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え警戒感が強く、S&P総合500種はこの日の高値から押し戻されて取引を終えた。

テスラは4.06%上昇し、2021年1月以来最長の連騰を記録した。自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が自社のEVでテスラの急速充電施設「スーパーチャージャー」のネットワークを利用することに合意したことが材料視された。

GMも1.06%上昇した。

S&Pは8日の取引で、昨年10月12日に付けた終値ベースでの安値から20%上昇。これは強気相場のシグナルと見なされる。

週足ではS&Pが0.38%高と、4週間連続で上昇し、22年7━8月以来最長となった。ナスダック総合は0.13%高で7週連続の上昇、ダウ工業株30種も0.33%高となった。

CMEグループのフェドウオッチによると、市場は13─14日のFOMCで米連邦準備理事会(FRB)の政策金利が現在の5─5.25%で据え置かれる確率を72%織り込んでいる。

また、7月の0.25%ポイント利上げの確率は50%となっている。

チェリー・レイン・インベストメンツのパートナー、リック・メックラー氏は「相場全体のトーンは、FRBが利上げを一時停止するという見通しに基づいている」とし、FRBが利上げを見送れば「相場全体が上昇に転じ、これまでアウトパフォームしてきた大型ハイテク株に追いつく可能性がある」と述べた

アップル、半導体大手アドバンスト・マイクロ ・デバイセズ(AMD)、エヌビディアはこの日、0.22─3.20%上昇した。

ディスカウント大手ターゲットは3.26%安。シティが投資判断を「ニュートラル」とし、売上高が今年さらに減少する可能性があるという見通しを示したことを嫌気した。

ソフトウエア会社アドビは3.41%高。ウェルズ・ファーゴは、アドビが生成人工知能(AI)から恩恵を受ける見通しとし、投資判断を「オーバーウェート」に引き上げた。

動画配信サービス大手ネットフリックスは2.6%高。パスワード共有への対応が奏功し、契約者数が急増したという調査報告が材料視された。

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ニューヨーク証券取引所では値下り銘柄数が値上がり銘柄数を1.49対1の比率で上回った。ナスダックでも1.84対1で値下がり銘柄が多かった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33876.78 +43.17 +0.13 33852.4 33975. 33787.

4 32 16

前営業日終値 33833.61

ナスダック総合 13259.14 +20.62 +0.16 13312.4 13385. 13229.

0 95 33

前営業日終値 13238.52

S&P総合500種 4298.86 +4.93 +0.11 4304.88 4322.6 4291.7

2 0

前営業日終値 4293.93

ダウ輸送株20種 14243.36 -157.80 -1.10

ダウ公共株15種 915.24 -5.61 -0.61

フィラデルフィア半導体 3524.97 +10.65 +0.30

VIX指数 13.83 +0.18 +1.32

S&P一般消費財 1258.94 +5.49 +0.44

S&P素材 495.64 -4.11 -0.82

S&P工業 863.48 -2.30 -0.27

S&P主要消費財 762.95 -0.89 -0.12

S&P金融 549.85 +0.41 +0.07

S&P不動産 232.11 -1.33 -0.57

S&Pエネルギー 620.82 -3.61 -0.58

S&Pヘルスケア 1515.05 +2.91 +0.19

S&P通信サービス 212.39 +0.28 +0.13

S&P情報技術 2930.38 +13.55 +0.46

S&P公益事業 334.98 -1.95 -0.58