天昇電 Research Memo(4):老舗のプラスチック成形品メーカー(3)

Fisco

発行済 2023年06月16日 13:44

*13:44JST 天昇電 Research Memo(4):老舗のプラスチック成形品メーカー(3) ■天昇電気工業 (TYO:6776)の会社概要

(2) 設計・解析・材料選定
a) 最先端技術
顧客のメリットを追求するため、製品の軽量化、生産の高効率化、リサイクル材料への転換など、最先端技術を用いて顧客ニーズに臨機応変に対応し、コストダウンも追求する。


b) 設計
CAE/CADを駆使した製品設計により、モックアップ評価、金型構造検討、機能検討など、無駄なく効率のよい生産と金型構造を考慮した設計提案を行う。


c) 解析
同社が自信を持っている技術の1つがCAE(Computer Aided Engineering)による解析技術だ。
3次元CADで作成した製品モデルにより、コンピュータによる流動、冷却、収縮などの解析を行い、あらゆる角度から十分に検討を重ねたうえで試作段階に移行する。


d) 材料選定
同社は、鉄、非鉄金属材料から樹脂材料への切り替えの際、従来の機能や品質を低下させることなく、コストパフォーマンスに優れた最適形状を実現する樹脂材料の選定にも対応している。
材料の解析から新規ポリマー開発、ポリマーアロイの検討など、材料と設計、あるいは生産ラインとをリンクさせ、迅速な提案を実現している。


(3) 樹脂溶着技術
アセンブリー工数を大きく削減し、顧客のコストダウンとリードタイム削減に大きく寄与する。


a) 振動溶着
溶着面を振動させ、摩擦熱で樹脂を溶融させて接合する方法である。


b) 熱板溶着
被溶着材の溶着面の間に熱板を挟み、適正な温度で溶着面を加熱し、圧着させて接合する方法である。


(4) 特殊成形技術
同社の成形技術が、製品設計のフレキシビリティを高める。
現在では、光沢生地部品の成形技術を生かし、顧客の要望、ニーズに的確に応えている。
同社が創業以来培ってきた成形技術は膨大なものであり、これこそが同社の最大の強みとも言える。
以下はその一部である。


a) E-Mold
電熱を利用して数十秒以内に樹脂の溶融温度まで金型表面(加熱コアー)だけを加熱して、充填した後30秒以内に冷却させる超高温金型温度制御技術である。
成形工程での外観仕上がり向上により、通常成形後に行われていた塗装工程を省き、トータルコストの改善につながる。


b) emCo
電熱を利用して数十秒以内に金型表面を加熱して、充填後に電熱外周に水を通して冷却させる超高温金型温度制御技術である。


c) Heat&Cool
金型内部にスチーム(蒸気)を一定時間通して、一時的に金型温度を上昇させることにより、製品表面に発生するウエルド、フローマーク等の外観不良が改善される。
シボ転写率の向上、成形残留応力歪の低減により製品のソリ成形が解消される。


d) 3D ウエルドレスHeat&Cool
一般のHeat&Coolでは平面もしくはそれに近い製品形状にしか対応できないが、同社の最新技術「3D ウエルドレスHeat&Cool」は立体的な形状にも対応していることから、立体的な高光沢、ウエルドレス成形が可能となる。
今後の応用分野が期待される。


e) AGI
射出成形において、樹脂の射出に引き続き窒素ガスを注入し、これで保圧することにより成形品の品質(ヒケ、ソリ等)の改善、形状の簡略化、偏肉設計による強度アップ等を図る。
この方法を用いることで、新しいデザイン、コストダウンへの対応が可能となる。


f) カウンタープレッシャー成形法
金型内を加圧状態に保ち、表面の発泡を抑えて冷却固化することにより平滑な成形品が得られる。
ヒケ、ソリが改善され、肉厚の成形品にも対応できる。
また、型内圧力が低く比較的大型の成形品を得られる。


(5) 製品評価・測定
同社では、開発段階で試作品による寸法測定や各環境下での評価を実施しており、これにより顧客が十分に満足するものづくりを目指している。
同社における特徴ある代表的な装置は以下のとおり。


a) 3次元測定機
ルビー・セラミック等の材質の球体プローブで、製品を点・線で測定し、立体を3次元的に観測できる測定機である。


b) キセノンウエザーメーター
太陽光・温度・湿度・降雨などの屋内外の条件を人工的に再現し、退色・劣化を促進させ、製品・材料の寿命を予測する装置である。


c) 車両格納型大型恒温室
実物大の車両(自動車)を格納できる実験装置で、これによって温度・湿度環境変化に対する耐久性/信頼性評価を行う。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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