*13:48JST 天昇電 Research Memo(8):内需型製品及び海外事業の拡大で持続的成長を図る
■中長期の成長戦略
天昇電気工業 (TYO:6776)は中期経営計画などの発表は行っていない。
しかし、同社内では目標を掲げて、必要な施策を実行していくとしている。
現在はロシア・ウクライナ情勢を含めて先行きが不透明であるが、以下の施策を粛々と実行する方針である。
(1) 持続的な成長が可能な企業体質への足場固め
人材の採用を積極的に行い、設備への投資も継続する。
キャッシュ・フローが安定してきたことから、増産投資だけでなく、機械の入れ替えなどの更新投資も積極的に行う考えだ。
(2) 内需型の製品を拡充し、自動車向けの比率を下げる
現在は売上高の約55%が自動車向けとなっているが、この比率を35%程度までにすることを目標としている。
これは自動車向けの売上高を減らすのではなく、内需型の製品を拡充して全体の売上高を増加させることで、相対的に自動車向けの比率を下げようというものだ。
その代表的な製品が、雨水貯留浸透資材である。
同社によれば、既に少しずつ市場に浸透していると言う。
加えて、昨今の台風による洪水被害の影響により各自治体において「雨水の貯留」に対する考えが高まることが予想され、長期的な視点から同社製品にとっては追い風となるだろう。
(3) 海外事業の拡大
同社の連結子会社であるSanko America Corporation(旧 天昇アメリカコーポレーション、2021年10月に社名変更)が約45億円の大型設備投資(メキシコでの新工場の建設)を実施した。
この新工場は既に2022年10月に稼働を開始したが、2023年3月期の業績には10月から12月までの3か月だけ寄与した。
(注:米国子会社は12月決算であるため、12月までの結果が同社3月決算に反映される)本格的な寄与は2024年3月期からになる見込みで、今後は海外での非自動車事業を一段と拡大する計画だ。
同社がこれだけの投資を決議したことは、将来に対する自信の表れと言え、今後の動向は大いに注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
天昇電気工業 (TYO:6776)は中期経営計画などの発表は行っていない。
しかし、同社内では目標を掲げて、必要な施策を実行していくとしている。
現在はロシア・ウクライナ情勢を含めて先行きが不透明であるが、以下の施策を粛々と実行する方針である。
(1) 持続的な成長が可能な企業体質への足場固め
人材の採用を積極的に行い、設備への投資も継続する。
キャッシュ・フローが安定してきたことから、増産投資だけでなく、機械の入れ替えなどの更新投資も積極的に行う考えだ。
(2) 内需型の製品を拡充し、自動車向けの比率を下げる
現在は売上高の約55%が自動車向けとなっているが、この比率を35%程度までにすることを目標としている。
これは自動車向けの売上高を減らすのではなく、内需型の製品を拡充して全体の売上高を増加させることで、相対的に自動車向けの比率を下げようというものだ。
その代表的な製品が、雨水貯留浸透資材である。
同社によれば、既に少しずつ市場に浸透していると言う。
加えて、昨今の台風による洪水被害の影響により各自治体において「雨水の貯留」に対する考えが高まることが予想され、長期的な視点から同社製品にとっては追い風となるだろう。
(3) 海外事業の拡大
同社の連結子会社であるSanko America Corporation(旧 天昇アメリカコーポレーション、2021年10月に社名変更)が約45億円の大型設備投資(メキシコでの新工場の建設)を実施した。
この新工場は既に2022年10月に稼働を開始したが、2023年3月期の業績には10月から12月までの3か月だけ寄与した。
(注:米国子会社は12月決算であるため、12月までの結果が同社3月決算に反映される)本格的な寄与は2024年3月期からになる見込みで、今後は海外での非自動車事業を一段と拡大する計画だ。
同社がこれだけの投資を決議したことは、将来に対する自信の表れと言え、今後の動向は大いに注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)