[東京 15日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 20463.33 +78.00 寄り付き 20478.85 安値/高値 20401.09─20496.6
TOPIX .TOPX 終値 1646.41 +7.70 寄り付き 1646.43 安値/高値 1638.76─1647.86
東証出来高(万株) 204469 東証売買代金(億円) 23361.07 東京株式市場で日経平均は3日続伸。前日の欧米株高を好感した買いが入り、2万050 0円に接近した。ただイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や、ギリシャ 問題の行方を見極めたいとの心理から、様子見姿勢が強まった。業種別指数では医薬品<. IPHAM.T>が年初来高値を更新するなど、ディフェンシブ関連が買われた。
日銀は金融政策決定会合で、経済・物価見通しを引き下げたが、市場の反応は限定的 なものとなった。
衆院特別委員会では集団的自衛権の行使を容認する安全保障の関連法案が可決された ものの、市場では「内閣支持率の低下につながりかねず、ポジティブではないが、すぐに 売りが出る話ではない」(国内投信)との声が聞かれた。
午前中に発表された中国の4─6月期GDPは予想を上回る結果となったにもかかわ らず、上海総合指数 .SSEC は一時4%超の下げとなるなど軟調に推移。それでも日本株 の様子見姿勢は崩れず、日経平均の日中の値幅(高値と安値の差)は95円51銭と小動 きを続けた。
高島屋 8233.T が一時6%超高となったほか、セブン&アイ・ホールディングス<338 2.T>が年初来高値を更新するなど小売関連の一角が上昇。業種別では医薬品に加え、水産 ・農林 .IFISH.T も高値を更新した。一方、電機関連など輸出関連株の一角は下落した。
岩井コスモ証券の執行役員投資調査部長・木村勝氏は、日経平均が「25日移動平均 線を超えたことで、短期の投資家の一部はやれやれの売りを出している」と指摘。FRB 議長の議会証言に関心が集まる一方、外部環境にはなお不透明感が残るとしたうえで「医 薬品関連は米市場でも上昇しており、買いやすさが意識された」との見解を示している。
個別銘柄ではサイゼリヤ 7581.T が大幅高。14日に発表した2015年8月期第3 四半期決算で大幅増益になったことを好感した。
また堀場製作所 6856.T がしっかり。同社は14日、車両開発エンジニアリングなど を手掛ける英マイラを約155億円で買収したと発表。今後の海外展開強化を期待した買 いが入った。
半面、パル 2726.T が続落。15年3─5月期連結決算で営業利益が前年同期比16 .1%減と減益になったことが嫌気されている。
東証1部騰落数は、値上がり1170銘柄に対し、値下がりが601銘柄、変わらず が117銘柄だった。
(長田善行)