萩原電気HD Research Memo(1):名古屋を地盤とする半導体・電子部品商社。主要顧客はトヨタグループ

Fisco

発行済 2023年06月27日 13:11

*13:11JST 萩原電気HD Research Memo(1):名古屋を地盤とする半導体・電子部品商社。
主要顧客はトヨタグループ ■要約

萩原電気ホールディングス (TYO:7467)は名古屋を地盤とする半導体、電子部品、電子機器の商社及び自社製品の開発・製造・販売のメーカーである。
売上高の約85%が自動車関連企業向けで、トヨタ自動車 (TYO:7203)、デンソー (TYO:6902)をはじめとしたトヨタグループを主要顧客に持つ。
近年はソリューション事業の伸長が著しい。


1. 2023年3月期連結業績(実績)
2023年3月期の連結業績は、売上高が186,001百万円(前期比17.4%増)、営業利益が6,725百万円(同54.4%増)、経常利益が6,417百万円(同48.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が4,912百万円(同70.8%増)となった。
売上高・利益ともに過去最高を更新した。
主要顧客である自動車関連企業の生産が順調に回復したことに加え、以前から取り組んできた新規案件が立ち上がったことや円安等の寄与があり、大幅増収となった。
売上総利益率は同0.6ポイント改善したが、商品構成(Sales Mix)の変化による。
販管費は同12.0%増に留まったことから営業利益は大幅増益となった。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益の増益率が高くなっているのは、2022年9月に子会社化した萩原エンジニアリング(株)(旧 大崎エンジニアリング(株))の負ののれん発生益670百万円を特別利益として計上したためである。
また、好業績を反映して、年間の配当を155円(前期100円)へ増配した。


2. 2024年3月期連結業績(予想)
2024年3月期の連結業績は、売上高で213,000百万円(前期比14.5%増)、営業利益で6,300百万円(同6.3%減)、経常利益で6,000百万円(同6.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益で3,900百万円(同20.6%減)と予想している。
親会社株主に帰属する当期純利益の減益幅が大きくなっているのは、前期に特別利益(負ののれん発生益670百万円)を計上したことによる。
客先での生産動向が不透明であることに加え、為替を円高と見ていること、将来に向けての先行投資を加速することなどから減益予想となっている。
ただし、かなり控え目な予想と思われ、売上高が予想を達成できれば、利益は予想を上回る可能性は高いと弊社では見ている。
配当については、記念配当10円を含めて年間145円(配当性向33.2%)を予定している。
同社は配当性向30%を目途としていることから、今後の業績次第ではさらなる増配の可能性もありそうだ。


3. 中期経営計画
同社は2024年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、重点戦略として「コア事業拡大」「新高付加価値事業創出」「事業基盤強化」「企業価値向上」を掲げている。
定量的目標として、2024年3月期に売上高1,700億円、営業利益50億円、ROE8.0%を目標としていた。
しかしこの数値目標は既に達成されたので、新しい数値目標として売上高2,130億円、営業利益63億円、ROE8.0%以上を定めた。
なお重点戦略や重要施策などに変更はなく、今後もこれらを粛々と進めていく予定だ。
SDGs/ESG経営も積極的に進めており、2023年4月にはTCFD提言への賛同を表明し、コンソーシアムに加盟した。


■Key Points
・自動車関連企業向けが売上高の約85%を占める半導体商社。
ADAS(先進運転支援システム)やIoT関連にも展開
・2023年3月期は得意先の生産回復や新規案件獲得などにより、前期比54.4%営業増益を達成
・2024年3月期は営業利益は6.3%減と慎重な予想。
控え目と思われ今後の動向に注目
・中期経営計画目標を上方修正し、2024年3月期に営業利益63億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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