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ウェーブロックHD Research Memo(8):関連会社株式の売却により財務体質の改善が進む

発行済 2023-06-30 12:08
更新済 2023-06-30 12:16
© Reuters.
7940
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*12:08JST ウェーブロックHD Research Memo(8):関連会社株式の売却により財務体質の改善が進む ■業績動向

3. 財務状況と経営指標
ウェーブロックホールディングス (TYO:7940)の2023年3月期末の資産合計は前期末比2,012百万円増加の26,268百万円となった。
主な増減要因を見ると、流動資産ではクレアネイトの株式売却により現金及び預金が491百万円増加したほか、工場移設に備えて備蓄生産を行ったこともあり棚卸資産が1,185百万円増加した。
固定資産ではクレアネイトの株式売却等により投資有価証券が363百万円減少した一方で、金属調加飾フィルムの能力増強投資など設備投資を実施したことにより有形固定資産が582百万円増加した。
また、エイゼンコーポレーションの子会社化に伴うのれん※の計上により、無形固定資産が140百万円増加した。


※のれんは240百万円、10年定額償却。



負債合計は前期末比59百万円減少の10,434百万円となった。
有利子負債が669百万円、支払手形及び買掛金が181百万円それぞれ減少した一方で、未払法人税等が339百万円、退職給付債務が141百万円増加した。
純資産合計は同2,071百万円増加の15,833百万円となった。
親会社株主に帰属する当期純利益の計上2,321百万円に対して、配当金254百万円を支出した。


経営指標を見ると、株式売却で得た資金の一部で有利子負債を返済したことにより、有利子負債比率が前期末の30.2%から22.0%に低下し、自己資本比率が同56.6%から60.1%に上昇した。
また、ネットキャッシュ(現金及び預金−有利子負債)のマイナスも前期から1,161百万円縮小するなど、財務体質の改善が進んだと言える。
収益性については、原材料費高騰の影響もあって、売上高営業利益率で1.5%の水準まで低下したが、現在取り組んでいる事業戦略を推進していくことで、2025年3月期以降向上するものと予想される。
なお、株式売却で得た資金については、有利子負債の返済だけでなくM&Aを含めた成長投資にも活用しており、2022年4月にエイゼンコーポレーションを完全子会社化したほか、同年9月に業務用ビニールカーテン・シートのECサイトを運営する(株)チームライクの株式を11.21%取得して協業を進めている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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