シェブロン豪LNG施設労働者、段階的なスト開始へ ガス価格上昇

Reuters

発行済 2023年08月29日 09:18

更新済 2023年08月29日 15:27

Renju Jose Florence Tan

[シドニー/シンガポール 29日 ロイター] - オーストラリア労働者組合とオーストラリア海事組合の連合組織「オフショア・アライアンス」は、同国にある米シェブロンの液化天然ガス(LNG)施設の労働者が特定業務を停止するなど段階的なストライキを9月7日から開始すると明らかにした。

ストが行われるのはシェブロンの「ゴーゴン」と「ウィートストーン」の2カ所の施設で、世界全体のLNG生産量の5%以上を占める。

このニュースを受けて欧州の天然ガス価格の指標であるオランダTTF先物価格は、25日終値比で10.4%跳ね上がった。

現在これらの施設の労働者とシェブロンは賃金や職場環境の改善を求める協議を続けている。

オフショア・アライアンスは29日のフェイスブックへの投稿で「シェブロンがわれわれの要求を受け入れるまで、組合員による段階的なストは毎週エスカレートしていく」と警告した。

ロイターが確認した計画文書によると、ゴーゴンとウィートストーンの下流施設で働く労働者は、9月7日に2ブロックで7時間、8日に10時間、9日に11時間の作業停止を計画している。

ウィートストーンの生産プラットフォームでは9月7日から3時間の停止が予定されており、14日までの作業中断の詳細が記されている。

シェブロンの広報担当者は労組側の最新の動きにはコメントしなかったが、以前に発表した「施設で混乱が起きた際に安全かつ信頼できる形で操業を維持するための措置を引き続き講じていく」との声明に改めて言及した。