[リオデジャネイロ 29日 ロイター] - ブラジル資源大手バーレの鉄鉱石部門の幹部、マルチェロ・スピネッリ氏はロイターに対し、中国の鉄鋼需要は減っているが、一部の指標が示すほど落ち込んでいないとの見方を明らかにした。
中国は政府の景気対策を巡る不透明感はあるが、経済の回復力は実証済みで、「慎重ながらも楽観視」していると述べた。
バーレは非鉄金属部門を強化するなど経営の多角化を進めているが、中国への売り上げ依存度はかなり高い。バーレのデータによると、中国は昨年、バーレからの鉄鉱石とペレットの購入が1億9000万トンで、同部門の売上高全体の63%を占めた。
スピネッリ氏は、中国の一部不動産開発業者が流動性の問題を抱え、建設部門に不信感を抱いているアナリストがいることは認めた。ただ非開発業者の住宅建設は高水準で、それが部分的に市況の低迷を相殺している点を多くのアナリストが見落としていると指摘。鉄鉱石と鉄鋼在庫も市場の支えとなっているとした。