米ワーナー、通期利益予想を下方修正 ハリウッドのストで

Reuters

発行済 2023年09月06日 00:32

[5日 ロイター] - 米ワーナー・ブラザースは2023年通期決算の調整後利益を従来予想から約3億―5億ドル下方修正して105億―110億ドルになるとの見通しを示した。ハリウッド俳優と脚本家のストライキが収まる気配がないためという。

米国では約63年ぶりに米俳優組合(SAG─AFTRA)と全米脚本家組合(WGA)が同時にストを続けており、映画製作が止まってカリフォルニア州の経済に数十億ドルの損失をもたらしている。ワーナー・ブラザースはこれまで、ストが9月上旬までに解決するとの前提で23年通年の業績・財務の見通しを示していた。

ワーナー・ブラザースの株価は5日の寄り付き前の時間外取引で前週末終値比1%弱下落した。

俳優のストによって、レッドカーペットやトークショーに登場する有名人が不在になる中、映画会社は映画の公開スケジュールを調整する必要に迫られている。

ワーナー・ブラザースは8月、SF映画「DUNE/デューン砂の惑星」の続編の公開を予定していた今年11月から来年3月へ延期すると発表した。

映画公開の遅れは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの業績回復を目指しているAMCエンターテインメント・ホールディングス、シネプレックス・グループ、シネマーク・ホールディングスなどの映画館チェーンにも打撃を与えている。