Allison Lampert
[モントリオール 5日 ロイター] - カナダでは昨年、米国での商用ジェット機のライセンスの取得を申請したパイロットが147人となり、前年の39人から3倍以上に急増したことが、米連邦航空局(FAA)のデータで分かった。カナダ国内でパイロット不足が深刻化する恐れがある。
関係者によると、米国は旅行需要が堅調で、パイロットが歴史的な賃上げを確保している。そのため高い移住コストなどにもかかわらず、外国人パイロットにとって魅力的な就労場所となっている。
専門家によると、カナダの地域航空会社は米国の同業と同じように大手にパイロットを奪われ、人員が不足しており、米国でのライセンス申請増加は憂慮すべき事態だという。
こうした動きはカナダ航空最大手エア・カナダがパイロットと労働協約交渉を行う上で圧力にもなりそうだ。パイロットとの労働協約は9月29日に期限を迎える。
エア・カナダは今週、業界全体で地方のパイロットが不足しているため、10月末にカルガリーからの直行便6便の運航を停止すると発表した。