日経平均は4日続落、高金利・景気腰折れ懸念で全面売り

*15:34JST 日経平均は4日続落、高金利・景気腰折れ懸念で全面売り 日経平均は4日続落。
2日の米株式市場でダウ平均は74.15ドル安と続落、ナスダック総合指数は+0.66％と4日続伸。
9月ISM製造業景況指数などが予想を上回ったほか、ボウマン連邦準備制度理事会（FRB）理事が複数回の追加利上げの必要性に言及したことで10年債利回りが2007年来の高水準に上昇、高金利による景気腰折れへの懸念が重しになった。
日米長期金利の上昇や景気後退懸念を受けて日経平均は151.91円安からスタート。
香港株の大幅下落も重しになり、前場に一時500円近く下落した。

時間外取引の米10年債利回りが強含み、米株価指数先物が失速したことで後場は一段安となり、じり安基調が続くなか、日経平均は取引後半には31157.40円（602.48円安）まで下落、そのまま安値圏で終えた。


　大引けの日経平均は前日比521.94円安の31237.94円となった。
東証プライム市場の売買高は16億3126万株、売買代金は3兆7181億円だった。
セクターでは鉱業、石油・石炭製品、非鉄金属を筆頭に全面安となった。
東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の90％、対して値上がり銘柄は9％だった。


　個別では、原油市況の下落を受けてINPEX (TYO:1605)や石油資源開発 (TYO:1662)、ENEOS (TYO:5020)、出光興産 (TYO:5019)などのエネルギー関連が急落。
住友電工 (TYO:5802)や三菱マテリアル (TYO:5711)、神戸製鋼所 (TYO:5406)や大阪製鐵 (TYO:5449)、日立建機 (TYO:6305)やコマツ (TYO:6301)などの非鉄金属や鉄鋼、建機といった資源関連株も大きく下落。
為替の円安基調は維持されているものの、マツダ (TYO:7261)や三菱自動車 (TYO:7211)の輸送用機器も大幅安。
太平洋セメント (TYO:5233)、東京電力HD (TYO:9501)、東レ (TYO:3402)などのガラス・土石、電気・ガス、繊維製品などバリュー（割安）セクターも総じて安い。
業績予想を下方修正したネクステージ (TYO:3186)、瑞光 (TYO:6279)、ライトオン (TYO:7445)、減益決算が嫌気された象印マホービン (TYO:7965)、業績上方修正も出尽くし感が先行したダイセキS (TYO:1712)などは急落した。


　一方、ソニーＧ (TYO:6758)、任天堂 (TYO:7974)などの主力株の一部がしっかり。
ディフェンシブセクターとして選好されたヤクルト (TYO:2267)、キユーピー (TYO:2809)、江崎グリコ<
2206>など食料品の一角が堅調。
政府クラウドへの参入方針報じられた、さくらインターネット (TYO:3778)は急伸。
上半期上振れ着地となったしまむら (TYO:8227)、自己株TOBを発表したリクルートHD (TYO:6098)、外資証券が投資判断を引き上げた野村不動産HD (TYO:3231)なども上昇。
東証スタンダードではプロネクサスとの業務提携が材料視されたアクセスグループ (TYO:7042)がストップ高まで買われた。