Abhijith Ganapavaram Valerie Insinna
[25日 ロイター] - 米ボーイングは25日、主力単通路機「737」の今年の納入目標を従来の400─450機から375─400機に引き下げた。スピリット・エアロシステムズ・ホールディングスが供給する部品の不具合の影響が続いているためだ。
複通路機(ワイドボディ機)「787ドリームライナー」については、今年目指している少なくとも70機の納入を達成させる方針で、月産ペースを4機から5機に移行させつつある。
第3・四半期の1株当たり損益は3.26ドルの赤字で、赤字幅はアナリスト予想平均の2.96ドルより大きくなった。売上高は181億ドルと、アナリスト予想の180億ドルをわずかに上回った。
各事業のうちでは、防衛部門が固定価格での受注に伴うコストオーバーに苦戦を強いられている。次世代の大統領専用機の製造や人工衛星プログラムなどの費用負担で第3・四半期は9億3300万ドルの赤字となり、粗利益率はマイナスが続いた。
デービッド・カルフーン最高経営責任者(CEO)は、防衛部門の業績回復が期待しているよりも遅れているとの見方を示した。
今年のフリーキャッシュフロー目標は30億─50億ドルを維持。ブライアン・ウエスト最高財務責任者(CFO)は、商用機全体の納入ペースや在庫整理、次世代大型機「777X」の生産体制強化などを踏まえれば、来年のフリーキャッシュフローは今年見込みを上回るとみている。