[２５日 ロイター] - 米玩具大手マテルが２５日発表した第３・四半期決算は、１株利益と売上高がいずれも市場予想を上回った。着せ替え人形「バービー」の実写版映画の大ヒットが追い風となったが、通年の売上高見通しは従来予想を据え置いた。これを受け同社株価は時間外取引で７％下落した。
第３・四半期の調整後１株利益は１．０８ドルとなり、ＬＳＥＧがまとめたアナリスト予想平均の０．８６ドルを超えた。
為替変動の影響を除く純売上高は前年同期比７％増の１９億２０００万ドルで、アナリスト予想を大幅に上回った。
通期売上高見通しは昨年並みの５４億４０００万ドルを見込む一方、１株利益見通しは従来予想の１．１０─１．２０ドルから１．１５─１．２５ドルに上方修正した。
バービーの実写版映画は７月、記録的な興行記録を打ち立てた。インフレが家計を圧迫していることで年末商戦は軟調になると予想されるため、マテルは映画の宣伝効果に期待している。
イノン・クレイツ最高経営責任者（ＣＥＯ）はロイターに対し、前年と比べて売り場面積やクリスマス用カタログへの商品掲載のほか宣伝広告も増えるなど、小売りからより大きな支援を受けていると述べた。また第４・四半期の成長率の加速と粗利益の大幅な改善を見込んでいると付け加えた。