Pete Schroeder
[ワシントン 3日 ロイター] - 米財務省が主導する米金融安定監督評議会(FSOC)は3日、金融システムにリスクをもたらすと見なす資産運用会社やヘッジファンドなどノンバンクに対する監視を強化することで合意した。
金融システムに迫るリスクを特定するための新たな枠組みも採択した。
これらの変更はノンバンクを「金融システム上重要な金融機関(SIFI)」に指定するプロセスに関するもので、4月に提案されていた。
FSOCはSIFIに指定する可能性のあるノンバンクの名称を挙げていないが、ブラックロックやブリッジウォーターといった世界的な大手資産運用会社やヘッジファンドに焦点を当て、連邦準備理事会(FRB)の監督や資本・流動性要件の強化対象とする可能性があるとみられている。
新たなプロセスでは、FSOCは既存の情報に基づいて潜在的なSIFIを特定し、企業に対応する機会を与える。FSOCが手続きを進めることを決定した場合、企業は主要な規制当局とFSOCと協議する。FSOCのメンバー10人の3分の2が賛成すれば指定されることになる。指定は毎年見直される。
政策調査会社キャピタル・アルファ・パートナーズのマネジングディレクター、イアン・カッツ氏は「今回の変更により、ノンバンクをSIFIに指定することは今よりも容易になるだろうが、長い時間がかける慎重なプロセスになり、開始から終了まで少なくとも1年は要するだろう」と述べた。