Rene Wagner Klaus Lauer Andreas Rinke
[ベルリン 16日 ロイター] - 米医薬品大手イーライリリーはドイツ西部に同国で初の主要生産工場の建設を計画している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。その1人は投資額が20億ユーロ(21億7000万ドル)に上ると述べた。
関係者の2人によると、地域の下請けやサプライヤーを含めると1000人以上の雇用が生み出されるという。
イーライリリーは計画についてコメントを控えたが、関係者によると工場の建設地とされるラインラント・プファルツ州のアルツァイとベルリンで17日に記者会見が予定されている。同社はここで広範囲に及ぶ投資計画を明らかにするとし、会見にはドイツの財務相と保健相も出席する。
建設資金は全額自社で賄う。関係者の1人は、新工場では肥満症治療に利用する可能性のある糖尿病薬を生産すると述べたが、生産する医薬品の詳細は不明。同社の2型糖尿病治療「マンジャロ」は需要が高まっており、同社の売上高拡大に寄与している。
マンジャロは適応外の体重を減少させるために使用されており、米国では先週、減量目的での使用が承認された。欧州連合(EU)でも減量目的での使用が承認される見通しだ。
2022年の年次報告書によると、イーライリリーは米国外ではアイルランド、フランス、スペイン、イタリア、中国に生産拠点を持っている。