米国株式市場=小幅下落、サイバーマンデー好調で小売株は上昇

Reuters

発行済 2023年11月28日 06:45

更新済 2023年11月28日 07:19

Stephen Culp

[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場は主要3指数が小幅下落して取引を終えた。年末商戦が本格化する中、一服商状となった。

USバンク・ウェルス・マネジメントの投資ストラテジスト、トム・ハインリン氏は「市場は11月の上昇分を消化するため一息ついている。株価はしばらく続いてきた取引レンジの上限にある」と指摘した。

デジタルデータ追跡のアドビ・デジタル・インサイツによると、サイバーマンデーのオンライン売上高は前年比5.4%増の124億ドルに達し、過去最高となる見通し。

AXSインベストメンツのグレッグ・バスク最高経営責任者(CEO)は「今週はインフレ指標が焦点になる。メインストリートがウォールストリートに後れを取っていないかどうかを判断するため消費者信頼感や消費支出にも注目が集まるだろう」と語った。

この日発表された10月の新築一戸建て住宅販売戸数は年率換算で前月比5.6%減の67万9000戸となった。ロイターがまとめた市場予想の72万3000戸を下回った。

今週は米連邦準備理事会(FRB)の制約的な政策がどの程度続くかを探るため当局者の発言も注目される。

ハインリン氏は「FRBは利上げが終了したと結論づけることには引き続き慎重になると予想する」と述べた。

S&P総合500種の主要11セクターではヘルスケアと工業の下げが目立った一方、不動産と一般消費財が上げを主導した。

サイバーマンデーの熱狂の中、後払い決済サービス(BNPL)大手のアファーム・ホールディングスは12%急伸。 BNPLの利用がサイバーマンデーの売上高を押し上げる見通しが好感された。

オンラインショッピングサイトのエッツィとショッピファイもそれぞれ3.0%、4.9%値上がりした。

アマゾン・ドット・コムとウォルマートも買われた。

電波塔運営会社のクラウン・キャッスル・インターナショナルは3.4%高。アクティビスト(物言う株主)として知られるエリオット・インベストメント・マネジメントが同社の幹部や取締役会の変更を求めた。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.25対1の比率で上回った。ナスダックでも1.63対1で値下がり銘柄が多かった。

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米取引所の合算出来高は92億5000万株。直近20営業日の平均は104億2000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 35333.47 -56.68 -0.16 35376.44 35410.37 35280.57

前営業日終値 35390.15

ナスダック総合 14241.02 -9.83 -0.07 14239.31 14305.71 14205.24

前営業日終値 14250.86

S&P総合500種 4550.43 -8.91 -0.20 4554.86 4560.52 4546.32

前営業日終値 4559.34

ダウ輸送株20種 14903.98 -190.22 -1.26

ダウ公共株15種 865.51 -0.47 -0.05

フィラデルフィア半導体 3739.31 -8.61 -0.23

VIX指数 12.69 +0.23 +1.85

S&P一般消費財 1336.71 +2.57 +0.19

S&P素材 509.33 -0.43 -0.08

S&P工業 892.65 -5.20 -0.58

S&P主要消費財 741.16 -1.78 -0.24

S&P金融 585.55 -1.65 -0.28

S&P不動産 228.25 +0.86 +0.38

S&Pエネルギー 642.52 -2.56 -0.40

S&Pヘルスケア 1515.55 -9.69 -0.64

S&P通信サービス 239.08 -1.14 -0.48

S&P情報技術 3269.10 +1.44 +0.04

S&P公益事業 316.80 +0.30 +0.09