Xから撤退の広告主増加も、マスク氏の罵倒で アナリスト予想

Reuters

発行済 2023年12月01日 02:20

更新済 2023年12月01日 14:29

[30日 ロイター] - 米実業家のイーロン・マスク氏が、自身が所有する交流サイトX(旧ツイッター)への広告掲載を停止した複数の大手企業を罵倒したことを受け、アナリストらは30日、Xから撤退する広告主が広がる可能性が高いとの見方を示した。

マスク氏が偽りの反ユダヤ主義的な内容の投稿を支持するポストをしたのを受け、ウォルト・ディズニーやワーナー・ブラザース・ディスカバリーは11月にXへの広告掲載を停止した。

マスク氏は29日の米紙ニューヨーク・タイムズのイベントで自身の投稿への反省を口にしたものの、Xへの広告を引き上げた一部企業を「くたばれ」などと口汚い言葉でののしった。

DAデビッドソンのアナリスト、トム・フォルテ氏は「少なくとも短期的にはXへの広告掲載を取りやめる企業が増えるリスクがあると確信する」と述べた。

「Xのサブスクリプション(定額課金)の取り組みがより重要になり、売り上げの半分超をサブスクリプションから得る必要が出てくる可能性があると言ってよいだろう」との見方も示した。

Xのリンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)は30日、従業員へのメモで、同イベントでのマスク氏のインタビューは「率直で深い」ものだったとし、社員に録画を見るよう促した。その上で、検閲のないオープンなプラットフォームであるのがXの使命だと強調。「当社の原則に値段はなく、決して妥協することもない」と述べた。