グーグル、MSのクラウド事業支配で英当局に調査要請

Reuters

発行済 2023年12月01日 13:32

Martin Coulter

[ロンドン 30日 ロイター] - 米アルファベット傘下グーグルは、米マイクロソフトの英国での事業慣行がクラウド事業の競合企業を著しく不利にしているとして、英競争当局である競争・市場庁(CMA)に対処を求める書簡を送った。ロイターが書簡を閲覧した。

グーグルは書簡で、マイクロソフトのライセンス供与制限は、顧客による競合サービスの利用を不当に妨げていると指摘。マイクロソフトのクラウド基盤「Azure(アジュール)」と併行して別のプロバイダーを利用することさえも難しくしていると訴えた。

「英国の顧客は、競合サービスの価格、品質、セキュリティー、技術革新、機能の方が良いと思っても、クラウド・サービス・プロバイダーとしてアジュールを使う以外に経済的に妥当な代替手段が無い状態に置かれている」としている。

マイクロソフトの事業慣行は、英国のクラウド市場において唯一の重大な競争障壁だとグーグルは指摘した。

マイクロソフトとアマゾン・ドットコムによるクラウド事業の寡占を巡っては、英国、欧州連合(EU)米国の当局が調査に乗り出している。英国では情報通信庁(Ofcom)の要請を受け、CMAが10月に調査を開始した。