スイスのロシュ、米カーモットを27億ドルで買収 肥満薬参入

Reuters

発行済 2023年12月05日 11:04

Ludwig Burger

[4日 ロイター] - スイス製薬大手ロシュは、肥満症治療薬の開発を手掛ける米カーモット・セラピューティクスを27億ドルの前払い金を支払って買収することで合意した。デンマークのノボノルディスクと米イーライリリーが優勢な減量薬市場への参入を図る。

カーモットの週1回注射で投与する候補薬「CT─388」は、イーライリリーの「マンジャロ」や「ゼップバウンド」と同じデュアルGLP─1/GIP受容体作動薬に分類される。

ロシュの製薬部門責任者、テレサ・グラハム氏は4日、ロイターに対し、第1相臨床試験で良好な結果が得られたことから、第2相試験への移行の準備を整え、2030年代の市場投入を視野に入れていると明らかにした。

グラハム氏は、CT─388は単独投与ないし他の化合物との併用においてもGLP─1クラスで最高の肥満症薬になる可能性があると強調した。