NYの視点:日銀によるマイナス金利政策解除のタイミングは予測困難?

Fisco

発行済 2023年12月20日 07:42

*07:42JST NYの視点:日銀によるマイナス金利政策解除のタイミングは予測困難? 日本銀行は12月18-19日開催の金融政策決定会合で、マイナス金利政策を維持することを全会一致で決定した。
金融政策のフォワードガイダンスも変更しなかった。
この結果を受けて外為市場では主要通貨に対する円売りが活発となった。
市場参加者の間からは「イールドカーブ・コントロールの撤廃やマイナス金利の解除を今回会合で実施する可能性があったため、市場反応は異常なものではない」との声が聞かれている。
一部の市場参加者は「声明文は政策修正が近いとの市場観測を打ち消すような内容ではなかった」と指摘しており、ある市場参加者は「次回1月か3月開催の金融政策決定会合でマイナス金利政策が解除される可能性が高いが、長短金利操作の撤廃も同時に行われる可能性がある」と想定している。


ただ、金融政策決定会合の終了後に行われた日銀植田総裁の記者会見に対する市場参加者の評価はまちまち。
一部の市場参加者は「事前の想定よりもハト派寄りであり、1月のマイナス金利解除の可能性は低い」と指摘している。
外為市場でも植田総裁の会見内容を受けてリスク選好的な米ドル買い・円売りが広がった。
「物価目標の実現を見通すには賃金・物価の好循環の確認が必要」との見解は従来の意見と特に変わっていないため、マイナス金利の解除と長短金利操作の撤廃については3月会合で議論されるのではないか?との声も聞かれている。


経団連の十倉会長は金融政策決定会合前に、日本銀行は金融政策の修正を検討しているとの市場の思惑について「そう遠くない将来にそういうのがあるかなと思うが、それが年明けなのか来年4月なのかというのは分からない」と述べたそうだが、この意見は日銀植田総裁の記者会見を見聞した市場参加者の多くが感じたものと大差ない。
マイナス政策金利の解除については来年3月以降になるとの見方が増えているが、後ずれすると欧米中銀が金融緩和に動く時期に近づくことになるため、金融市場の不確実性を高める一因になるとの見方も出ている。


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