ネスレCEO、肥満症薬はコーヒー事業に影響せず

Reuters

発行済 2023年12月21日 11:58

[チューリッヒ 20日 ロイター] - スイス食品大手ネスレのシュナイダー最高経営責任者(CEO)は20日、利用が増加している肥満症治療薬による同社のコーヒー事業への影響はないとの認識を示した。

その上で、同社の健康科学事業拡大の機会と見て、肥満症薬を利用する人向けにプロテイン関連商品を提供していく方針を示した。

シュナイダー氏はビジネス向けインターネット交流サイト(SNS)リンクトインで、「肥満症薬利用者のコーヒーへの欲求が減るという証拠は見当たらない」と投稿した。

コーヒー事業はネスレにとって重要で、年間売上高のおよそ20%を占める。昨年の売上高は944億スイスフラン(1095億3000万ドル)に上った。

肥満症薬の人気が高まる中、消費財・小売業界では、食品や飲料の売り上げに響くのではないかとの懸念が生じている。

肥満症薬は食欲を減らし、消化を緩やかにする効果がある。

シュナイダー氏は、肥満症薬利用者は除脂肪体重が減少する可能性があり、プロテインの摂取や運動を増やすことになると見込む。