NYタイムズ、オープンAIとマイクロソフト提訴 著作権侵害で

Reuters

発行済 2023年12月27日 23:53

更新済 2023年12月28日 08:18

Jonathan Stempel

[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は27日、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を手掛ける米オープンAIとオープンAIに出資しているマイクロソフトを提訴した。AI技術の訓練データとして数百万もの記事が無断で使用されたと主張している。

NYTによると、米主要報道機関が著作権侵害でオープンAIとマイクロソフトを提訴するのは初めて。

マンハッタン連邦裁判所に提出された訴状によると、両社は「『タイムズ』紙のジャーナリズムへの巨額投資を許可や対価なしに代替製品を作るために利用し、ただ乗りしようとしている」と非難。このような形でタイムズ紙から読者を奪うことは「変革的」なものではないとした。

NYTは具体的な損害賠償額を求めてはいないが、オープンAIとマイクロソフトがNYTの記事などを違法にコピーして使用したことで「数十億ドル」の損害が生じたとしている。

また、オープンAIとマイクロソフトに対し、NYTの著作物を組み込んだチャットボットモデルなどの破棄を求めた。

NYTは訴訟を回避し、被告との「互恵的な価値交換」を可能にするための今年の話し合いが不調に終わったとしている。