中国、ゲーム規制強化案をウェブサイトから削除 関連株上昇

Reuters

発行済 2024年01月23日 13:04

更新済 2024年01月23日 14:36

Josh Ye

[香港 23日 ロイター] - 中国のゲーム業界規制機関である国家新聞出版署(NPPA)は、先月公表したオンラインゲームに関する包括的な規制案をウェブサイトから削除した。ロイターが23日に確認した。これを受け、ゲーム会社の株価が上昇している。

規制案はユーザーに利用を促すリワードと呼ばれるインセンティブや利用者の支出を制限することが目的だった。

NPPAのウェブサイト上で22日に機能していた規則案へのリンクが23日午前時点でアクセスできなくなっている。

規制案は公表された当初、市場の混乱につながった。一般から意見を募集する期間は今月22日で終了した。

アナリストの間では削除されるのは異例で、規制案は修正される可能性があるとの声が聞かれた。NPPAは削除理由に関するコメント要請に応じていない。

前場の香港株式市場で中国のゲーム大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)は一時6%、競合する網易(ネットイース)は7%、それぞれ上昇した。

支出制限の設定などを提案した規制案は発表当初、投資家の動揺を招き、ゲーム大手2社の時価総額が合わせて約800億ドル消失。アナリストらは、政府が景気支援へ民間投資を促そうとしている時期に、規制強化を巡る懸念が投資家心理を悪化させる恐れがあると指摘していた。

NPPAはその後、一般の意見を「真剣に検証」し、内容を改善するとして態度を軟化させた。