アディダス、24年業績見通しが市場予想下回る 株価急落

Reuters

発行済 2024年02月01日 20:13

Helen Reid

[ロンドン 1日 ロイター] - ドイツのスポーツ用品大手アディダスが1日発表した2024年の業績見通しは市場予想を大幅に下回った。これを受け、同社の株価は8%急落している。

業績予想は、生産を終了したスニーカーブランド「イージー(YEEZY)」の在庫を原価で販売すると想定している。アディダスは米ラッパーのイェ(旧名カニエ・ウェスト)氏とイージーを共同開発したが、同氏の反ユダヤ主義的発言により協業を解消した。

ナイキやプーマなど同業他社も、今年の利益が低迷すると警告している。消費者が生活必需品以外の支出を切り詰めていることが背景だ。

アディダスは24年の営業利益を約5億ユーロ(5億3995万ドル)と予想。同社がまとめた市場予想は12億9400万ユーロだった。

北米市場が特に厳しいと指摘。24年の増収率が全体で「1桁台半ば」になると予想した。市場予想は9%増だった。

ビョルン・ガルデン最高経営責任者(CEO)は「各国の消費者心理はもちろん良くはない。商品を買うために消費者が各国で行列を作っているわけではない」と発言。紅海の輸送の混乱で出荷が遅れ、コストが上昇していると指摘した。