NYの視点:米国インフレ鈍化確認で利下げ楽観視がさらに強まる可能性も、NY連銀3年インフレ期待率、統計開始以降で最低

Fisco

発行済 2024年02月13日 07:44

*07:44JST NYの視点:米国インフレ鈍化確認で利下げ楽観視がさらに強まる可能性も、NY連銀3年インフレ期待率、統計開始以降で最低 NY連銀は1月の消費者調査結果を発表した。
1年インフレ期待率は3%と、12月3.01%から低下した。
3年は2.35%と、2.62%から低下し、NY連銀が統計を開始した2013年以降で最低を記録。
ただ、FRBが特に注視している長期インフレ、5年は2.5%と12月から変わらずだった。


食品やガソリンの価格予想が下落したことがインフレ期待率の低下を支援した。
特に1年先のガソリン価格は4.2%下落し、22年12月来で最低となった。
食品価格は4.9%下落し2020年3月来で最低。
消費者物価指数(CPI)の伸び拡大をけん引していきた賃貸の伸びも鈍化し、2020年後半以降で最低となった。


一方で、消費や労働市場はまちまち。
賃金の伸びは0.1%拡大の3.1%と、引き続きパンデミック前2020年2月の2.7%水準を上回っており、労働市場のひっ迫継続を示唆した。


■NY連銀1月の消費者調査
ガソリン1年先:+4.16%、2022年12月来で最低の伸び
食品:+4.9%、2020年3月来で最低の伸び
医療コスト:+8.64%
賃貸:+6.39%、2020年12月来で最低の伸び

FRBは前回1月の連邦公開市場委員会(FOMC)でディスインフレを確認しているものの、利下げには基調をさらなるデータで確信する必要があると依然、慎重な姿勢を表明した。


米連邦準備制度理事会(FRB)が特にインフレ指標として注目している食品やエネルギーを除いたCPIのコア指数は前年比で12月+3.9%から+3.7%へ伸び鈍化が継続する見込み。
また、PPIのコア指数も+1.8%から+1.6%へ伸び鈍化が予想されている。


市場はインフレ指標で、インフレの軌道やFRBの利下げ軌道を確認していく。


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