EU、アップル・グーグル・メタ調査 デジタル市場法違反の恐れ

Reuters

発行済 2024年03月25日 20:26

更新済 2024年03月25日 23:09

Foo Yun Chee Bart H. Meijer

[ブリュッセル 25日 ロイター] - 欧州連合(EU)の反トラスト規制当局は25日、米アップル、米アルファベット傘下グーグル、米メタ・プラットフォームズに対し、デジタル市場法(DMA)違反の可能性があるとして初の調査を開始した。

同法は3月7日から施行され、6つのゲートキーパー(検索エンジン、ソーシャルネットワーク、チャットアプリなど、他の企業が利用するサービスを提供する企業)に対し、競合企業との公平な競争環境を確保し、ユーザーに多くの選択肢を与えるための指針を順守するよう求めている。

違反した場合、企業の世界年間売上高の最大10%に相当する罰金が科せられる可能性がある。

欧州委員会は、アップル、グーグル、メタが導入している措置がDMAに基づく義務を順守できていない可能性を疑っていると説明した。

当局は、アルファベットのグーグルプレイでの誘導やグーグル検索での自己選好性に関する規則、アップルのアップストアでの誘導と「サファリ」ブラウザの選択画面に関する規則、メタの個人情報処理の同意取得方法を調査する。

欧州委で産業政策などを担当するティエリー・ブルトン委員は欧州委が手続きを急いでいるのかとの質問に対し、調査は驚くべきことではないと指摘。昨年11月に欧州で広告なしのサブスクリプションサービスを導入し競合他社やユーザーからの批判を招いたメタについて、無料の代替オプションを提供すべきと述べた。

グーグルとアップルも同様に一部のサービスに対して新たな料金を導入した。

メタの広報担当者は、DMAのガイダンスを順守するよう努めていると言及。「広告の代替としてのサブスクリプションは、多くの業界で確立されたビジネスモデルであり、DAMを含むいくつかの重複する規制義務に対応するために、広告なしのサブスクリプションを設計した」と述べた。