ファーストリテ、通期純利益を上方修正 海外ユニクロ事業など好調

Reuters

発行済 2024年04月11日 16:14

更新済 2024年04月11日 20:09

Mayu Sakoda

[東京 11日 ロイター] - ファーストリテイリングは11日、2024年8月期の連結純利益(国際会計基準)予想を上方修正し、前年比8.0%増の3200億円になる見通しだと発表した。従来予想は3100億円だった。営業利益見通しは同18.1%増の4500億円で据え置いたが、前期に続き過去最高益となる。

北米と欧州を中心に海外ユニクロ事業が増収増益となったほか、国内ユニクロ事業も値引き率抑制などで粗利が改善する。

同時に発表した2024年8月期上期(23年9月─24年2月)決算でも、連結営業利益が前年同期比16.7%増の2570億円と過去最高となった。

海外ユニクロ事業が全体をけん引したが、中国大陸・香港・台湾で構成する「グレーターチャイナ」は、中国大陸での暖冬など天候不順や消費意欲の伸び悩みが影響し、前年並みとなった。岡崎健最高財務責任者(CFO)は「地域特性に合った商品構成だったかとか、ブランディングの強化ができていたかなど、反省点が多々ある」と述べた。2月の春節商戦は盛り上がったものの、期待通りの売り上げにはならなかったという。岡崎氏は「ニーズをしっかりとらえていけば商売していける」とし、下期はブランディングを強化し、1店舗当たりの売上高を高めるなど「質」の向上に注力する。