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アステナホールディングスは24年11月期2Q累計利益予想を上方修正、通期も上振れの可能性

発行済 2024-04-17 09:26
更新済 2024-04-17 10:05

[日本インタビュ新聞社] - (決算速報)

 アステナホールディングス<8095>(東証プライム)は4月12日の取引時間終了後に24年11月期第1四半期連結業績を発表した。増収効果に加え、高付加価値化などによる利益率改善も寄与して大幅増益(黒字転換)だった。そして第2四半期累計の利益予想を上方修正した。利益率向上施策の進展などが牽引する見込みだ。通期予想は不透明感を考慮して期初計画を据え置いたが、通期も上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は小動きだが調整一巡して徐々に下値を切り上げている。上方修正に加え、高配当利回りや1倍割れの低PBRなども評価材料であり、戻りを試す展開を期待したい。

■24年11月期1Q大幅増益、2Q累計利益予想を上方修正

 24年11月期第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比5.0%増の134億26百万円、営業利益が4億54百万円(前年同期は92百万円の損失)、経常利益が4億80百万円(同64百万円の損失)、親会社株主帰属四半期純利益が2億49百万円(同2億06百万円の損失)だった。増収効果に加え、高付加価値化などによる利益率改善も寄与して大幅増益(黒字転換)だった。

 ファインケミカル事業は、売上高(外部顧客への売上高)が20.6%増の55億12百万円、営業利益(全社費用等調整前)が194.9%増の75百万円だった。医薬品原料部門のスペラネクサスはジェネリック医薬品原料や新薬向け中間体の販売に注力し、販売数量・販売価格とも向上した。医薬品CDMO分野のスペラファーマは新規顧客獲得に注力し、受託案件の利益率向上、治療薬製造オペレーションの効率化、専門的人材の増員による受託キャパシティの拡大などにより好調に推移した。JITSUBOは新薬メーカーに対する中分子原薬のプロセス開発案件の獲得に注力して受注を拡大した。岩城製薬佐倉工場は受託案件の計画変更の影響で生産量が減少したが、製品品質やオペレーション効率の改善に取り組んだ。

 HBC・食品事業は売上高が29.3%減の29億80百万円、営業利益が93百万円(前年同期は41百万円の損失)だった。不採算だった一般用医薬品等の卸売事業からの撤退により大幅減収となった一方で、営業損益が改善した。マルマンH&Bの堅調も寄与した。

 医薬事業は売上高が21.1%増の23億99百万円、営業利益が1億82百万円(同9百万円の損失)だった。岩城製薬が22年12月に発売した抗真菌薬であるリコナゾール軟膏・クリームが好調に推移し、23年7月に帝人ファーマより承継したボンアルファ・ボンアルファハイも好調だった。また、同業他社の一部製品販売中止に伴う代替需要としてゲンタマイシン軟膏やピコスルファートナトリウム内用液なども伸長した。

 化学品事業は売上高が25.6%増の25億29百万円、営業利益が1億12百万円(同1億04百万円の損失)だった。表面処理薬品部門のメルテックスにおいて、令和6年能登半島地震で一部取引先の半導体生産ラインがストップした影響を受けたが、需要は概ね回復基調だった。表面処理設備部門の東京化工機では受注件数の増加により好調だった。

 その他事業(人材事業、ふるさと納税事業、投資事業などの新規事業)は、売上高が4百万円(同1百万円)で、営業利益が31百万円の損失(同23百万円の損失)だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が23年11月期比7.7%増の560億円、営業利益が2.0%増の11億50百万円、経常利益が15.7%減の11億50百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が40.7%増の6億90百万円としている。配当予想は23年11月期と同額の18円(第2四半期末9円、期末9円)としている。予想配当性向は103.0%となる。

 なお4月12日付で第2四半期累計予想の売上高を据え置き、各利益を大幅に上方修正した。営業利益は5億65百万円、経常利益は5億65百万円、親会社株主帰属四半期純利益は4億75百万円それぞれ上回り、営業利益は190.6%増益、経常利益は113.0%増益、親会社株主帰属四半期純利益は黒字転換(前年同期は2億27百万円の損失)見込みとした。ファインケミカル事業においては重点顧客の受注拡大や高付加価値化による利益率向上進展、医薬事業においては一部製品の不採算品再算定や基礎的医薬品認定による薬価上昇が牽引し、販管費のうち広告宣伝費が計画を下回ることも寄与する見込みだ。

 通期予想は不透明感を考慮して期初計画を据え置いたが、通期も上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は戻り試す

 株価は小動きだが調整一巡して徐々に下値を切り上げている。上方修正に加え、高配当利回りや1倍割れの低PBRなども評価材料であり、戻りを試す展開を期待したい。4月12日の終値は480円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS17円47銭で算出)は約27倍、今期予想配当利回り(会社予想の18円で算出)は約3.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS719円53銭で算出)は約0.7倍、そして時価総額は約197億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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