野村HD、1―3月期純利益は前年比7.7倍 全部門で業績拡大

Reuters

発行済 2024年04月26日 15:18

更新済 2024年04月26日 17:27

Miho Uranaka

[東京 26日 ロイター] - 野村ホールディングスが26日に発表した2024年1─3月期連結純利益(米国会計基準)は、前年同期比7.7倍の568億円だった。営業部門、ホールセール部門、インベストメント・マネジメント部門の主要3部門全ての業績が伸びた。北村巧・財務統括責任者(CFO)は会見で、「足元の業績のモメンタム(勢い)が強く、日本に対する関心はここ数十年にないくらいに高まっている」と述べた。

リテール部門は、好調な株式市況や新NISA(少額投資非課税制度)の開始を背景に、安定収益であるストック収入が過去最高を更新。富裕層向けの対面営業を強化するため大規模な人員再配置を行い新体制を立ち上げたが、「想定以上のスピードで軌道に乗った」(北村CFO)という。

ホールセール部門は、グローバル・マーケッツが全ての地域で前四半期比増収となった。インベストメント・バンキングでも、比較可能な17年3月期以降で最高の四半期収益だった。

インベストメント・マネジメント部門では、21年4月の設立以降で最高の四半期の事業収益となった。運用資産残高は89兆円で、5四半期連続で過去最高を更新。1―3月期には、約1.1兆円資金が流入した。北村CFOは、運用資産残高はさらに拡大していくとし、貯蓄から投資への流れに伴い受け皿として需要が伸びるとの認識を示した。