［東京 ９日 ロイター］ - 投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ（ＫＫＲ）子会社のロジスティード（旧日立物流）は９日、アルプス物流株を公開買い付け（ＴＯＢ）すると発表した。非公開化を目的に１株５７７４円で買い付け、総額約１０５０億円を予定する。アルプス物流株が９日に売買停止となった際の価格は４３５０円。
ロジスティードの子会社が、８月中旬ごろにＴＯＢを開始する予定。国内外の競争当局による審査手続などに要する期間を正確に予想することは困難だとして、スケジュールの詳細は決定し次第、開示するという。
アルプス物流は、アルプスアルパインが４８．７４％を所有する持分法適用関連会社。ロジスティードが少数株主から株式を取得して非公開化した後、アルプス物流がアルプスアルパインから自己株式を約７００億円で取得する。ＴＯＢでの買付総額と合わせれば１７００億円規模となる。
アルプスアルパインは、アルプス物流株を取得することになるロジスティード子会社に対し、議決権保有比率で２割を出資する。アルプス物流の持続的成長と競争力向上を引き続き支援するとしている。
アルプス物流は、ＴＯＢへの賛同意見を表明。ロジスティードの顧客基盤や物流網の活用、上場維持コストなど負担軽減を図る。