[ニューヨーク 20日 ロイター] - 11月23日から始まる週の今週の米株式市場は、26日の感謝祭(サンクスギビング)を前に決算を発表する大手食品メーカーに注目が集まりそうだ。 食肉加工のタイソン・フーズ TSN.N とシリアル食品のポスト・ホールディングス POST.N が23日、キャンベル・スープ CPB.N とホーメル・フーズ HRL.N が24日に決算発表を予定している。これらの企業は利益率でS&P総合500種の採用銘柄を上回っているが、食品セクター全体で見られる傾向というわけではない。 消費者の間では情報公開や健康志向の拡大が進んでおり、食品購入の傾向は変わりつつある。 著名なバリュー投資家であるマリオ・ガベリ氏は、ニューヨークで開催されたロイター・グローバル・インベストメント・サミットで、健康志向の消費者の間ではヨーグルトやプロバイオティクス(体に良いバクテリア)といった言葉が関心を集めていると指摘。投資先として、ヨーグルト関連では米ゼネラル・ミルズ GIS.N 、仏ダノン DANO.PA とヤクルト本社 2267.T 、プロバイオティクス関連ではデンマークのクリスチャン・ハンセン CHRH.CO が念頭にあると話した。
今週多くの七面鳥を出荷する見通しのタイソン・フーズは4月に、ヒトに使用される抗生物質の鶏肉への使用を2017年までに停止すると発表した。ホーメルは5月、オーガニック食肉加工の米アップルゲート・ファームズを約7億7500万ドルで買収すると発表。抗生物質やホルモン剤、人口添加物を使用していない食品への需要増加に対応するのが狙い。 投資家らは今週の決算発表から、新しいタイプの顧客への対応が事業にどう影響を及ぼしているか見極めるとみられる。 タイソンの株価は年初来で約9%高。ホーメルの株価は年初来で31%上昇しているが、アップルゲートの買収発表以降の上昇率は20%超となっている。 S&P500食品製造業指数 .5SP302020 は年初から5%超上昇し、S&P総合500種 .SPX (1.5%高)をアウトパフォームしている。
今週の米国市場は、26日が感謝祭で休場。翌27日は半日休場となる。