アングル:米IT大手公聴会、首脳が否定しなかったことが示唆するもの

Reuters

発行済 2020年07月30日 14:39

[29日 ロイター] - アルファベット (O:GOOGL)傘下のグーグル、アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)、フェイスブック (O:FB)、アップル各社の最高経営責任者(CEO)が29日、米下院司法委員会の反トラスト小委員会による公聴会に出席した。

語られたことの大半は大方予想されたものだった。それほど巨大な企業ではない、競争は熾烈だ、消費者に愛されているーーなどなど。

むしろ語られなかったことのほうが興味深いかもしれない。

ワシントンの非営利団体パブリック・ナレッジの顧問ジーン・キメルマン氏は「これらの企業のプラットフォームに依存する競争相手や人物が何をしているかを強大なデータの優位性を利用して探っていることを全員が示唆した」と指摘した。

「彼らはそれを認めたがらなかったが、否定することはできなかった」と語る。

シシリー二議員(民主)はグーグルのスンダー・ピチャイCEOに対し、ウェブのトラフィックを監視して競合他社の動向を調査していないか問いただした。

ピチャイ氏はこう答えた。「われわれは入手可能なデータからトレンドを理解しようとしている」

アマゾンのジェフ・ベゾスCEOはジャヤパル議員(民主)に対し、販売業者のデータを自社に有利になるように利用することを禁じていると言明する一方で「このルールが一度も破られたことはないと保証はできない」と述べた。

ジャヤパル議員はフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOに競争相手のサービスを模倣したことはあるかとたずねた。

これに対しザッカーバーグ氏は「われわれは確かに他社がリードしている機能を取り入れたことがある」と答えた。

アップルのティム・クックCEOには、アップルが運営する「iBookstore(アイブックストア)」への参加をランダムハウスが拒んだことを受けて、同社の電子書籍アプリをアップストアから排除したかとマクバス議員(民主)が質問した。