TikTok親会社、新会社の過半数株主を主張 トランプ氏反論

Reuters

発行済 2020年09月21日 11:39

更新済 2020年09月22日 11:27

[ニューヨーク/北京 21日 ロイター] - 中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)は21日、傘下の短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業を運営するため新たに設立する会社「TikTokグローバル」について、バイトダンスの子会社になると発表した。

トランプ米大統領は19日、TikTokの米事業継続を可能にする案を基本的に支持すると表明。米ソフトウエア大手オラクル (N:ORCL)と小売り大手ウォルマート (N:WMT)は週末、両社と米国の投資家が合わせてTikTokグローバルの過半数株式を取得するとしていた。[nL3N2GH02E]

しかし、この取引に関する説明が双方で異なっている。バイトダンスは21日付の発表文書で、TikTokの世界事業のほとんどを所有することになるTikTokグローバルについて、同社が80%株式を保有する株主になると説明。米国の投資家が過半数株式を保有するという話は「うわさ」だと指摘した。

一方、オラクルは21日、バイトダンスのTikTok保有株はバイトダンスの投資家に割り当てられるとし、バイトダンスはTikTokグローバルの株式を取得しないと説明した。

トランプ大統領は、FOXニュースとのインタビューで、オラクルとウォルマートがTikTokグローバルを「完全掌握」することは間違いなく、「さもなければこの案件は承認しない」と明言した。

その後、トランプ氏は記者団に対し、TikTokグローバルの所有権拡大に向け、取引が「うまくいっている」とし、取引が成立すればTikTokは救われるが、成立しなければ切り捨てられるだけだと述べた。

一部の関係者は、バイトダンスの41%株式を米投資家が保有していることに言及し、この間接的な保有を考慮すればTikTokグローバルの過半数株式は米投資家が保有することになると指摘した。

また関係者の1人によると、オラクル、ウォルマート両社との提携に基づくTikTokグローバルの評価額は500億ドル超だという。

バイトダンスはこの日、TikTokグローバルについて、コーポレート・ガバナンス(企業統治)と透明性を強化するために新規株式公開(IPO)するとも表明した。

発表文書によると、取締役会には、バイトダンスの創業者の張一鳴氏や取締役、ウォルマートのダグ・マクミロン最高経営責任者(CEO)が含まれる。

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現在の計画では、TikTokのアルゴリズムや技術はTikTokグローバルに移転されない。オラクルはTikTokの米国のソースコードへのセキュリティアクセスを有する。