[ワシントン 4日 ロイター] - バイデン米大統領は4日、AI(人工知能)が危険かどうかはまだ分からないとしながらも、ハイテク企業には製品を公開する前に安全性を確認する責任があると述べた。
バイデン氏はホワイトハウスで開かれた科学技術に関する大統領諮問委員会の会議の冒頭で、AIは疾病治療や気候変動対応などで役立つ可能性があるが、潜在的なリスクに対応することも重要と指摘。「ハイテク企業には、製品を公表する前に安全性を確認する責任がある」と述べた。AIは危険かとの質問には「まだ分からない。その可能性もある」と応じた。
また、精神衛生上を含め適切な保護措置がなければ強力なテクノロジーが害をもたらす可能性があり、そのことはソーシャルメディアによってすでに示されていると言及。その上で、ハイテク企業による個人情報収集の制限、子どもを対象とした広告禁止、製品開発における健全さと安全の優先を定めた超党派のプライバシー法制定を議会に改めて要請した。
この日幅広く売られた米国株式市場では、AI関連銘柄も下落。AIソフト会社のC3.aiは26.3%安。前日までの4日続伸で約40%上昇していた。タイのセキュリティー企業ガードフォースAIは32.4%下落。データ分析のビッグベアAIは14.3%、音声AIプラットフォームサービスを提供するサウンドハウンドAIも12.4%それぞれ下げた。
一方、米ニューヨーク州の大陪審に起訴されたドナルド・トランプ前大統領が4日、ニューヨーク市内の裁判所に出頭し、不倫関係にあったとされる女性への口止め料の支払いを巡る虚偽記載疑惑に絡む34件の罪状を否認したが、バイデン大統領はコメントを控えた。