[ロンドン/アバディーン(英スコットランド) 5日 ロイター] - 米エクソンモービル (N:XOM)はノルウェーの石油・ガス関連資産を最大40億ドルで売却することで合意した。1世紀以上前に進出したノルウェーでの生産を打ち切ることになる。3人の関係者が5日、ロイターに明らかにした。
エクソンは今年6月、ノルウェー沿岸沖の石油・ガス田で保有する全権益の売却を検討していると明らかにしていた。エクソンは2017年、この地域の資産を売却したものの、ノルウェーのエネルギー大手エクイノール (OL:EQNR)が運営する事業など、約20カ所のガス・油田の権益をなお維持している。[nL4N23V0L2]
ロイターの報道を受けてエクソンの株価は1.7%上昇し、この日の高値をつけた。
業界関係者によると、エクソンはここ数週間、エクイノールや独立系の石油会社アケル (OL:AKERBP)、DNO (OL:DNO)、ランディン・ペトローリアム (ST:LUPE)、伊石油大手ENI (MI:ENI)が出資するVar Energiなどと同事業の売却に向け協議を行っている。
ノルウェー紙Dagens Naeringslivはロイターの報道後、買い手がVar Energiであるとの関係筋情報を伝えた。同紙によると、9月末に正式発表される見通し。
エクソンの広報担当者は事業売却などの案件にはコメントしないとしている。Var Energiはコメントに応じていない。エクイノール、ランディン、DNOからはコメントを得られていない。
関係筋がロイターに先月明らかにしたところによると、エクソンはこの事業の売却でジェフェリーズと契約を結んでいる。
エクソンの発表では、2017年の同社のノルウェー沖合での生産は原油換算で日量約17万バレルだった。
同社はここ数年、パーミアン盆地など米国内のシェールオイル生産や、沖合で大規模油田が相次ぎ発見された南米のガイアナでの開発に力を入れている。