[シドニー 20日 ロイター] - 豪金融サービス大手IOOFホールディングス (AX:IFL)の幹部らが年金関連法に違反したとしてオーストラリア健全性規制庁(APRA)から提訴された問題で、豪連邦裁判所は20日、APRAの訴えを退けた。
判事はIOOFによる法令違反は立証されなかったとの判断を下した。APRAは同社が、年金基金の資金を不正に使ったと訴えていた。
前月には、豪ウエストパック銀行 (AX:WBC)が不適切な基準に基づいて住宅ローンを承認していたとして証券投資委員会(ASIC)から提訴された問題で、連邦裁判所はASICの訴えを退けており、当局側が2カ月連続で敗訴した。[nL4N2590NB]
豪金融機関を巡っては、政府が設置した王立委員会による昨年の調査で不正行為のまん延が表面化しており、当局は取り締まり強化を打ち出している。
20日の判決で判事は、IOOFの取締役5人を不適任と断定するよう求めたAPRAの申し立ても却下。また、APRAに対し、IOOFの訴訟関連費用を支払うよう命じた。
IOOFの株価は勝訴のニュースを受けて一時8.1%急伸し、5月初旬以来の高値を付けた。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20190920T055448+0000