米PEの年初からの資金調達、既に18年通年水準近辺=調査会社

Reuters

発行済 2019年10月11日 11:51

米PEの年初からの資金調達、既に18年通年水準近辺=調査会社

[10日 ロイター] - 調査会社ピッチブックによると、米国のプライベートエクイティ(PE)の2019年1─9月の資金調達は1910億ドルで、既に2018年通年の水準に近づいている。

第3・四半期には、ブラックストーン (N:BX)の260億ドルの買収ファンドや、ビスタ・エクイティ・パートナーズの160億ドルのファンドなど、一部の大手PEが資金調達を完了した。

これにより、資金を集めたファンドの数は前年比18%減の131となったものの、調達額は前年比38%増加した。

堅調な資金調達についてピッチブックは、米中貿易摩擦を受けて景気減速懸念が高まる中、PEが割安案件を見つけて有効に資金を運用できるとの投資家期待を反映している、と指摘した。

一方で投資家は、どのPEに資金をまわすかより慎重になっているという。

ピッチブックのアナリストは「景気後退(リセッション)となれば、現在のポートフォリオ企業の価値は損なわれるかもしれないが、潤沢な手持ち資金があるファンドには買い機会が生まれる」と指摘した。