カナダのエネルギー産業、下院議会選は最悪の結果

Reuters

発行済 2019年10月23日 12:58

カナダのエネルギー産業、下院議会選は最悪の結果

[カルガリー(加アルバータ州) 22日 ロイター] - カナダのエネルギー産業にとって、21日の下院議会選挙の結果は、最悪のシナリオが現実となった形だ。トルドー首相率いる中道左派の与党・自由党は一定議席を確保したが単独での過半数議席は獲得できなかった。今後は、原油パイプライン新設に反対する左派野党との連立が必要になり、新民主党(NDP)、緑の党などとの連携が不可欠となる様相だ。

カナダの原油埋蔵量は世界3位で、西部アルバータ州全体にオイルサンド(油砂)が蓄積。エネルギー部門の収入は、国内総生産(GDP)の11%を占める。だがNDPと緑の党は、このオイルサンド開発にかかる費用を気候変動対策に向けるとの姿勢を明確にしている。