英保守・労働二大政党の財政計画、有権者は信用できない=IFS

Reuters

発行済 2019年11月29日 09:41

英保守・労働二大政党の財政計画、有権者は信用できない=IFS

[ロンドン 28日 ロイター] - 英有力シンクタンク・財政研究所(IFS)は28日公表の報告書で、ジョンソン首相率いる与党・保守党と最大野党の労働党が来月12日の総選挙に向けて打ち出している税制および歳出計画は、有権者にとって信用に足るものではないと指摘した。

報告書は、ジョンソン氏の歳出計画はあまりにも小規模なため、公共サービスの資金不足を緩和できない見込みで、将来的な増税あるいは政府による借り入れ拡大の可能性を強めていると分析。

一方、労働党は平時の歴代政権を上回る増税と歳出拡大を打ち出しているが、あまりにも規模が大きいため、改選後の議会の5年間の任期中には恐らく実現できないだろうと論じた。「双方とも信用に足る計画ではない」としている。

保守党と労働党は、ともに財政緊縮策を近く終わらせると公約している。ただ、IFSは、保守党の計画では2024年のインフレ調整後の医療制度を除く公的支出は、財政改革が始まった2010年比で14%減になると指摘した。