イランでウクライナ機が離陸直後墜落、エンジン故障か 176人死亡

Reuters

発行済 2020年01月08日 18:46

イランでウクライナ機が離陸直後墜落、エンジン故障か 176人死亡

[ドバイ/キエフ 8日 ロイター] - ウクライナ国際航空の米ボーイング737型機が8日、イランの首都テヘランのエマームホメイニ空港を離陸した直後に墜落した。イランの報道やウクライナ指導者らによると、乗員乗客176人全員が死亡した。

機体は空港近くで墜落、炎上した。イランのメディアは技術的な問題が原因と伝えた。また、2つのブラックボックスのうちの1つが回収されたとしている。

イランのウクライナ大使館は、墜落はエンジンの故障が原因で、「テロ」によるものではないとの見方を示した。

ウクライナのゼレンスキー大統領は声明を発表し、生存者はいないと明らかにした。また、墜落の経緯や死者の把握に努めているとした。

イラン国営テレビやウクライナ首相によると、事故機には乗客167人、乗員9人が搭乗していた。

ウクライナのプリスタイコ外相は、犠牲者について、82人がイラン人、63人がカナダ人、ウクライナ人11人、スウェーデン人10人、ドイツ人と英国人が各3人と明らかにした。

イランメディアは同国の航空当局者の話として、ウクライナ国際航空のパイロットは緊急事態を宣言しなかったと伝えた。

ウクライナ国際航空はコメントを出していない。

イランの当局者によると、現場に救助隊が派遣されたが墜落機は炎上しており、手が付けられない状態だった。

テレビの映像では、機体の破片や煙の出たエンジン部品などが散らばっており、マスクをした救助隊員が遺体の回収に当たっている。

フライト追跡サービスFlightRadar24によると、事故機はPS752便で、ウクライナの首都キエフに向かっていた。製造から3年経過したボーイング737─800NG型という。

737─800NG型機の2つのエンジンは米ゼネラル・エレクトリック(GE) (N:GE)と仏サフラン (PA:SAF)が出資するCFMインターナショナルが製造している。