新型肺炎流行、4月に終息も ピークは2月か 中国専門家トップが予想

Reuters

発行済 2020年02月12日 00:58

新型肺炎流行、4月に終息も ピークは2月か 中国専門家トップが予想

[広州(中国) 11日 ロイター] - 感染症研究の第一人者で中国政府の専門家チームを率いる鐘南山氏がロイターのインタビューに応じ、中国国内における新型コロナウイルスの流行が2月にピークを迎え、4月ごろに終息する可能性があると予想した。

同氏によると、中国国内の一部地域では既に状況が改善しており、新たな感染件数が減少している。同氏は2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)対策で大きな役割を果たし、国際的に高い評価を得た。

鐘氏は従来、2月より早い時期にコロナウイルスの流行がピークを迎えると予想していた。今回の予測はモデリングやここ数日の動向、政府の措置に基づいているとした。

「今月の半ばか下旬に恐らくピークを迎える可能性がある。その後はやや横ばいのような状態になり、それから収まるだろう」とし、「4月ごろに終息すると望んでる」と述べた。

その上で、新型ウイルスに「なぜこれほどの伝染性があるのかは分かっておらず、大きな問題だ」と慎重な見方を示した。

感染経路についても、排せつ物を介した感染なのか、1人の感染者が多人数に感染を広げる「スーパー・スプレッダー」によるものなのかは、明確ではないとした。

感染が拡大していない地域でのマスク着用は必ずしも必要でなく、米国などが実施した中国からの入国制限措置は「過剰反応」と指摘した。また、子どもは感染しにくいようだとの見方を示した。

同氏は、発生源である湖北省武漢市における封じ込め策が必要だと指摘。中国は恒久的に野生生物の売買を禁止すべきだとも述べた。