トルコ大統領、難民やシリア情勢巡りEUやNATOと協議

Reuters

発行済 2020年03月10日 12:42

トルコ大統領、難民やシリア情勢巡りEUやNATOと協議

[ブリュッセル 9日 ロイター] - ブリュッセルを訪問しているトルコのエルドアン大統領は9日、難民やシリア情勢を巡り欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)と協議した。

協議の場に姿を見せた大統領は「シリアから生じた安全保障や人道面での危機はわれわれの地域、ひいては全欧州にとって脅威となっている」と指摘。「無関心なままでいられる余裕のある国は欧州にない」とした。

また「トルコが単独で実行している戦いにおいてすべての同盟国からの具体的な支援をわれわれは期待している。NATOは支援を明確に示す必要のある重大な時期にある」と述べた。

トルコは先月、難民の欧州への越境を容認。これを受け、数万の難民がギリシャ入りを目指している。

トルコには約360万人のシリア難民がいる。トルコとEUは2016年、EUがトルコに滞在する難民への経済支援などを実施するかわりに、トルコは難民の欧州行きを抑制することで合意していた。

しかし、トルコはシリア戦争を巡る欧州からの支援が乏しすぎるとして不満を強めている。トルコ軍はロシアの支援を受けた政府軍と対峙しており、犠牲者も増えている。