米黒人暴行死、元警官をより重い容疑で訴追 最高刑は禁錮40年

Reuters

発行済 2020年06月04日 06:23

更新済 2020年06月04日 09:45

[ミネアポリス 3日 ロイター] - 米中西部ミネソタ州ミネアポリス近郊で黒人男性が白人警官から首を圧迫され死亡した事件を巡り、地元検察当局は3日、第3級殺人で逮捕・訴追していたデレク・ショビン容疑者(44)をより重い第2級殺人の容疑で訴追することを決めた。裁判所文書から明らかになった。

有罪判決が下れば、最長40年の禁固刑となり、第3級殺人の最高刑より15年長くなる。

さらに、現場にいた他の警官3人についても、殺人ほう助と教唆の容疑で逮捕・訴追し、事件に関わった警官4人全員が立件された。4人はいずれも免職となっている。

事件は先月、警官らが黒人のジョージ・フロイドさんを逮捕する際に膝で首を地面に押し付け、フロイドさんはその後死亡。フロイドさんが「息ができない」とうめく動画が拡散し、抗議デモが全米に拡大した。デモの参加者は、事件に関わった4人全員の訴追を要求していた。

フロイドさんの家族の弁護士は「正義への道において大きな一歩前進だ。ジョージの遺体が埋葬される前にこの重要な措置が取られたことに満足している」とする声明を出した。

同弁護士はその後CNNに対し、ショビン容疑者は第1級殺人で訴追されるべきだとの見方を示し、ミネソタ州のエリソン司法長官がフロイドさんの家族に対し、捜査は続いており新たな訴追もあり得ると伝えたことを明らかにした。

11月の大統領選で民主党候補指名を確実にしたジョー・バイデン氏の副大統領候補に名前が挙がるミネソタ州のクロブチャー上院議員も「正義に向けた重要な一歩だ」と表明した。