拘束中のベラルーシ野党指導者、国外追放逃れる 旅券破り捨て

Reuters

発行済 2020年09月08日 18:52

更新済 2020年09月09日 06:19

[キエフ 8日 ロイター] - ベラルーシの首都ミンスクで何者かに拘束され、行方が分からなくなっていた反体制派幹部のマリア・コレスニコワ氏が、国境付近に連行されて出国を迫られたものの、同氏がパスポートを破り捨てて国外追放を逃れたことが分かった。

コレスニコワ氏とともに拘束されていた反体制派幹部2人が、ウクライナの首都キエフで記者会見を開き、明らかにした。

それによると、2人はベラルーシ当局に拘束された後、国境付近でコレスニコワ氏と合流。3人は車で出国するよう命じられたが、「コレスニコワ氏が車中で自分のパスポートを見つけると、それを粉々に破って窓の外に投げ捨ててしまった。それから自らも窓から外に抜け出し、そのままベラルーシの国境に向かって歩いて行き、そこで再び拘束された」という。

ウクライナのゲラシュチェンコ副内務相はフェイスブックに、ベラルーシ当局がコレスニコワ氏を国外へ追放しようとしたが、同氏がこれを阻んだと投稿。コレスニコワ氏はベラルーシ領内にとどまっているとし、「同氏の命と健康はルカシェンコ・ベラルーシ大統領が責任を負っている」と指摘した。