原油先物は上昇、ハリケーンによる生産減観測で

Reuters

発行済 2020年10月29日 11:55

更新済 2020年10月29日 12:09

[メルボルン 29日 ロイター] - アジア時間の原油先物は上昇。前日は5%急落したが、下げの一部を取り戻した。米ルイジアナ州に襲来したハリケーン「ゼータ」の影響で米メキシコ湾岸の石油生産の3分の2が停止となる中、短期的に供給が引き締まるとの見方が背景にある。

0120GMT(日本時間午前10時20分)時点で米WTI原油先物 (CLc1)は0.29ドル(0.8%)高の1バレル=37.68ドル。北海ブレント (LCOc1)先物は0.25ドル(0.6%)高の39.37ドル。

前日は供給過剰が拡大する兆候や新型コロナウイルス感染第2波を受けて原油相場が急落。ただ、市場関係者は29日の取引では、チャート上の下値支持線が意識されていると指摘。

CMCマーケッツ・アンド・ストックブローキングのチーフ・マーケット・ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は「ボラティリティーの上昇はトレーダーにとって魅力的だ。37ドルの支持線への接近が今日の取引材料の1つになっている」と述べた。

Axiのチーフ市場ストラテジスト、スティーブン・イネス氏は、9月初め以降、WTIは36.45─36.95ドルのレンジで動く時間が長かったとし、このレンジ下限を割り込めば弱気シグナルになると述べた。