米石油・天然ガス会社、ハリケーン多発が業績の重しに

Reuters

発行済 2020年10月30日 12:38

[29日 ロイター] - ハリケーンの影響で操業を停止していた米メキシコ湾岸の石油・天然ガス施設では29日、労働者の職場復帰が始まったが、今年はハリケーンの多発で生産が繰り返し停止されており、エネルギー会社の業績にすでに悪影響が出ている。

米メキシコ湾には今年、名前の付いたハリケーン・熱帯低気圧が8個到来。多くのケースで、労働者の避難や一時的な操業停止を迫られた。

全米海洋産業協会のエリク・ミリト代表は「今年はハリケーンの数が多く、厳しい年となっている」と指摘。米メキシコ湾岸の今年末の石油生産は、年初の水準を日量20万バレル前後下回る可能性が高いとの見方を示した。

今週はハリケーン「ゼータ」の襲来により、メキシコ湾岸の生産が4日間で400万バレル縮小した。1日当たりでは石油生産が最大85%、天然ガス生産が58%停止された。 影響は、パイプラインや陸上の製油施設にも及んでおり、操業が可能な油田・ガス田でも生産が落ち込むケースが見られた。