バイデン氏が優勢、トランプ氏提訴拡大 米大統領選開票続く

Reuters

発行済 2020年11月06日 04:10

更新済 2020年11月06日 08:18

[ワシントン/ウィルミントン(デラウェア州) 5日 ロイター] - 米大統領選の開票が5日も続く中、民主党候補のバイデン前副大統領が接戦となっているネバダ、アリゾナ両州で小幅なリードを維持し、当選に必要な選挙人270人の獲得に迫っている。一方、再選を目指す現職のトランプ大統領は票の集計などを巡り法廷闘争を激化させている。

バイデン氏は他の激戦州ペンシルベニア、ジョージア両州で追い上げをみせている。

トランプ大統領が劣勢を覆し勝利するには、ジョージアとペンシルベニアでのリードを維持し、アリゾナとネバダで巻き返して選挙人を獲得する必要がある。

ただ、ジョージアとペンシルベニアで未集計の票の多くは、民主党寄りとされるアトランタやフィラデルフィアといった地域に集中している。

一方、トランプ陣営は法廷闘争に動き、これまでに複数州で集計の停止や再集計を要求。さらにネバダ州でこの日、不正投票に関する訴訟を起こした。法律専門家らは、トランプ陣営による一連の訴訟が最終的に選挙結果に影響する公算は小さいとの見方を示している。

ミシガン州の裁判所はこの日、トランプ陣営による集計停止を求める訴えを退けた。ジョージア州でもトランプ陣営による期限後に届いた投票用紙の排除を求めた訴えが棄却された。

ペンシルベニア州の高裁は5日、トランプ陣営が同州フィラデルフィアで行う集計作業の監視をさらに拡大することを認めた。

バイデン氏は地元のデラウェア州で同日午後、あらためて有権者に辛抱強く待つよう呼びかけ、全ての票の集計を求めた。

「集計が終わり次第、(副大統領候補の)ハリス上院議員と私が勝者に確定すると確信している」と述べ、「全ての人に平静を保つよう呼びかける。選挙プロセスは機能しており、集計は終わりつつある。近く判明するだろう」とした。

エジソン・リサーチによると、米東部時間5日午後5時(日本時間6日午前7時)時点で、選挙人獲得数はバイデン氏が243人、トランプ大統領が213人。

主要なテレビ局はバイデン氏の選挙人獲得数が253人で、トランプ氏が214人としている。

バイデン氏はトランプ氏の得票数を370万票余り上回っている。